いちどは2時間を切っておかんとのう






「最近練習できていないから。」
副部長はそういいながらスタート地点に行く。

副部長の口からは「目標タイム」や順位の言葉がいっさいでない。
今日は「ひさびさに走る」、そういう気持ちを感じた。



えいちゃんは?
えいちゃんは「ひとまず完走」。それだけ。



スタート地点には去年以上に後方に位置をとった。
「えいちゃん」と声。
見ればまあちゃん。

イトコのまあちゃんとは去年も同じ。
去年は15キロ地点くらいでまあちゃんに会って話ながら走った。


10:00スタート。

井原陸上競技場を1週する。
えいちゃんはコースをはずれトイレに入った。


そのせいでなんと、えいちゃんが競技場をでるのはいちばんドンケツであった。





いつものように井原駅前。
そこに今年もしーちゃんのパパとママ。
去年は一家3人、今年は家族が増えて一家4人での応援。
しーちゃんのママは今産休中。久しぶりの笑顔を見て元気をもらった。


コースはやっと井原市を出て笠岡市へ。
やがて県道笠岡・美星線へ出る。

小北中学校まえ。
給水所。
去年はそこにマッキー氏が応援、今年は?

おお、色白で長身。
かめちゃんさんがいるではないか。

両手を振って合図。
かめちゃんさんはカメラをかまえる。
えいちゃんはゆっくり。



一路、山口の折り返し点を目指す。

「副部長!!!」
「ああっ!」
片手でタッチ。

いつものことながら副部長はいっちょくせん、イノシシのように走っている。



まてよ。
確か・・・去年は・・・・副部長とは・・・もっと先で顔を合わせた。

そしてそう思いだした時、えいちゃんには欲が出た。
山口の折り返し点を回り、後方のランナーとすれ違いながら走る。
「ヨシ、今日は2時間を切ろう。
一度は2時間を切っておかんとなあ。」





再び小北中の前。
赤色の飲み物をコップ二つ飲む。

かめちゃんさんにお礼をひとこと言って走りを再開。




2週間前、ユーホーで900円で買った腕時計はすこし時間がずれている。
でも参考にはなる。
この調子なら2時間切れる、思うのはそれだけ。
それだけを思いながら走る。

サイゴ競技場への坂道、あそこでは歩くことになるのでそれまでは歩かないこと。
それが2時間切の条件になる。


競技場への坂道。
「2時間を切れ!」
大きな声で選手を激励している。

その声を聞けば歩くことはできない。
ひきずるように走って競技場にはいっていった。


必死でゴール。


いつもは形式的に完走証を発行してもらっていたが、今日は違った。

印刷されて出てくる「完走証」をみながら少しだけワクワクした。

「1時間59分46秒」。



1時間代なのだ。












2004年12月18日