はじめての対決





副部長に会うのは、笠岡べいふぁーむラソン以来だった。

毎日同じ会社に出勤しているのに、社では顔も見ず、話もせず。

”むらちゃん、最近そうとう忙しいんだな”そう思いながら”再会”した。



「副部長、今日は曇っているけど走るにはいちばんいい気候じゃあない?」
「風もないし最高の条件ですね。」



どんよりと曇ってはいたがそのぶん、冷たくはないし、風もなし。
12月のマラソン日和だった。



「ところで部長は?」
「出ないと言ってなかったですかねえ。」


大会の3日まえ、えいちゃんは部長に言っていたのだ。
「部長、逃げることはないでしょね。」その時、
「金曜は忘年会、土曜も忘年会。」それが返答だった。







「副部長、今回は同じ種目じゃあないでしょうか?」

えいちゃんはしらじらしく、わざと副部長に・・・さりげないフリをして聞いた。

むらちゃんは今年年齢が十代あがった。
もっとも、えいちゃんとは16歳の年齢差がある。

「おめでとうございます。えいちゃんと仲間入り」
「うれしくはないですけど。」




むらちゃん・えいちゃんの対決は幾度もあったが今回は。
そういうことで同種目「はじめての対決」となった。












2004年12月18日